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【ギタボ塾】その2:弾きながら歌うコツ(音程編)

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ギターボーカルの方に役立つ技術や知識をお届けするギタボ塾。

今回は、ギターを弾きながら正しい音程で歌うためのコツについてお話しします。

ギターを弾きながら歌うと、ただ歌うだけの場合と比べて上手く歌えないという方が多いかと思います。どうすれば「もっと上手く歌えるのに!」と悔しい思いをせず演奏できるのか、原因や練習法なども含めて解説していきます。

なお、今回は「ギタボだと普段より歌が下手になってしまう場合」についての記事となっておりますので、普段から上手く歌えないという悩みをお持ちの方は別の記事を参考にしてください。

前回の記事はこちら。

 

  

 

 

■歌唱力が落ちる原因

まず、なぜギターボーカルのときは普通に歌う時よりも歌唱力が落ちてしまうのか、原因について考えてみましょう。これはギターボーカルだけでなく、ベースボーカルやキーボードボーカルの方にも共通すると思いますので参考にしてみてください。

 

原因①:集中力の分散

上手く歌えなくなる一番の原因は、集中力の分散です。歌を歌う、ギターを弾く、エフェクターを踏む、他楽器の音を聞く、表情や動きを加える、、、など、非常に多くのことを同時にやっているのがギターボーカルです。特に、「次の歌詞はなんだっけ」「次のコードは何だっけ」のふたつを同時に考えていると頭の中がいっぱいになってしまい、正確な音程で思いっきり歌うための集中力が分散してしまいます。

 

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原因②:非常につられやすい状況

よく合唱などでハモリをする際、他のパートの音に「つられる」と言いますね。これと同じことが、自分自身の弾くギター音に対して起こってしまいます。しかも、ただ声でハモるだけであれば自分の頭の中でイメージする音は1種類だけでいいのですが、ギタボの場合はギターの音と歌の音をどちらもイメージして別々の音を同時に発するわけですから、とてもつられやすい状況となっています。

 

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原因③:姿勢が固定されてしまう

カラオケなどで全力で歌う場合、ちょっと体を曲げたり、手を動かしたり、マイクの向きや距離を変えたりといろいろな姿勢の調節をしているかと思います。手でマイクを持つピンボーカルであればこれらの調節を常に、また独立して行えるのですが、スタンドにマイクを固定してギターを弾きながら歌うギタボにはなかなか調節ができません。歌い方や出す音によってベストな体勢は異なるかと思いますが、姿勢が固定されてしまうギタボは常にベストな状態では歌えないのです。

 

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■改善策

ではどうすれば楽器を弾きながらでも歌唱力を維持できるのか、その方法について解説していきます。

 

①歌うことに集中できる状態にする

まずは集中力をなるべく歌に注ぐことを考えましょう。「歌の音程を取る」「歌詞を思い出す」「コードを思い出す」「バッキングリズムを安定させる」「エフェクターを踏み替える」といった多くの作業の中から、「歌の音程を取る」ということのみに集中したいので、他の作業は集中しなくても出来るくらい練習を積み重ねましょう。

歌い慣れれば考えなくても歌詞がスラスラ口から出てくるように、ギターも練習して慣れればあまり意識せずに弾けるようになっていきます。つまりギターが上手くなればなるほど歌も上手くなっていく(本来の力が出せるようになる)ということですね。もちろん、頭を働かせずに歌詞が出てくるくらい体に馴染むまで歌い込むということも大事なことです。

 

②ずれを自覚する

つられて無意識に音程がずれてしまっているというケースもよくあります。普段の練習時からたくさん録音し、どこで音程がずれてしまっているかを自覚しましょう。そしてつられやすいポイントでは意識的に音程に集中するようにすればずれる箇所も減っていきます。

また、演奏中に自分の声がしっかり聞こえるようにすることも大切です。ギターは決まった場所を押さえれば決まった音が出ますが、声は自分で聞こえていないとなかなか音程が取れません。スタジオやライブ会場ではモニター(返し、中音)から声がしっかり聞こえるようにして、ずれていないか常にチェックできるようにしましょう。

 

③セッティングにこだわる

演奏中にマイクなどの位置を変えづらいギターボーカルは、演奏前にしっかりとセッティングしておく必要があります。マイクの高さ、角度、エフェクターの位置を細かく調節し、なるべく長い間歌いやすい姿勢で演奏できるようにしておきましょう。つま先立ちや体を後ろに引く程度の動きは歌いながらでも可能ですので、それらも考慮して自分の歌いやすいセッティングを探りましょう。個人的には、まっすぐ前を向いたときの口の高さよりやや低い場所に、斜め下からマイクを向けるのがおススメです。理由は、ギターの指板を見るときに少し下向きに歌うことになるためです。

 

 

まとめ

以上、ギターを弾きながら正しい音程で歌うためのコツをお伝えしてきました。

音程だけでなく、表現力なども含めてとにかく全力で歌うためには、このようにギターを練習したり環境をしっかり整えることが大切になってきます。

ギターボーカルの難しさはなかなか見ている側に伝わり辛いですが、頭の中では色々な情報がフル回転しています。

けどやっぱりそれをサラッと出来ているように見えた方がカッコいいですよね。細かい部分にも気を配り、たくさん練習をして、余裕の演奏を見せてやりましょう!